*[孫]昌彰

夢の中で会いましょう*


 

「あ、昌浩寝てるのね」
「あぁ、悪いなせっかく来たのに」
「ううん。昨日もお仕事だったんでしょう？」
「…まぁな」

彰子は実に楽しそうに昌浩の寝顔を眺めている。確かに彰子にしてみれば、そうそう見れるものでもない。

「じゃあ俺は台所にいる。何かあったら呼んでくれ」



なかなかない機会なので、彰子は
そっと顔を観察してみた。
意志の強い瞳が隠れるだけで、随分印象が変わる。最近表情が大人びてきたと思っていたけれど、寝ているとやっぱり幼さがにじみ出るようだ。
（なんか昌浩かわいい…）
少年にはあまり嬉しくないことを思いつつ、彼につられたのか、まぶたが重くなってくる。
そういえば、昨日は宿題をしていて、自分もあまり寝ていないのだ。
少しくらい寝ても大丈夫だろう。たぶん。
そのままぱたりと、隣りに横になる。すぐに意識が遠くなるのを感じた。

「…こ」

完全に落ちる寸前に、ささやく声を聞いた気がしたけれど、それを確かめる前に彰子は眠りについた。

今　会えなかったから　声を聞けなかったから　せめて

夢の中で会いましょう

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see you in my dream　『夢の中で会いましょう』

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