*[種]キララク

平行線を、辿る
 

「キラ」


ああ、声がする
焦がれるほどに求める、君の声が

「キラ、」


何を、言おうとしているの？
どうしてだろう、聞こえないんだ

僕を呼ぶ声は、こんなにも聞こえているのに、


「キラ、お願いですから、」


聞こえない、君の声が、君の言葉が、


「もう、二度と、」


聞こえない、涙で濡れた、君の音が、


「私のために、」


聞こえない、顔を覆う君の手の、向こう側で響く声が、


「貴方の、その身を、」


聞こえない、君の零す、その想いが、


「投げ出さないで、ください」


聞こえない、聞こえないんだよ

君のその願いを、僕は、きけないんだよ

僕が僕である限り、君が君である限り、



僕のこの身体は、君の盾であることを願い続けるから

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だから、ねぇ、ごめんね


ラクスを守って怪我したキラのはなし