*[種]シンステ

あなたの、空*





 

「ステラ、海も好きだけど空も好き」

綺麗な夕焼けの色に染まりながら、ステラは小さく笑った。

「そうなの？」
「うん！朝焼けはキラと一緒で、青いのはラクスと一緒だから」

なかなか人に馴染まない彼女が、心を開いている数少ない人物。その彼らと、確かに空も色は同じで。
そういえばそうだなぁと、何気なく思っていたシンは、でもねと呟く声を聞いた。

「今みたいな夕焼けが、一番好き」
「夕焼け？」
「シンと同じ色だから！」

歌うように紡がれた言葉は、あっさりと鼓膜を揺らした。偽りの見えない真っ直ぐな声は、とても綺麗で。
シンの瞳に映る空は、その色と溶けるように混ざり合う。

「…ありがとう」

頬が空に染まるのを自覚しつつそう言ったら、彼女は本当に嬉しそうに笑った。

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あなたの、空　わたしを染める